三十三間堂 / 京都

三十三間堂

三十三間堂の由来

三十三間堂はなんと木造建築物の中で世界一の長さを誇り、その長さは120メートルもあって、総檜造り、本瓦葺き建築です。
正式な名前「蓮華王院本堂」といい、名前の由来は三十三間四面から来ています。
本尊は千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)です。

観音様にゆかりがあると言われる数字になり、33種の姿に変じて衆生を救うと言われており、その一説から名称が来ています。
後白河上皇が自身の離宮内に本堂として創設したもので、長寛2年(1165年)に建設されました。
当時は五重塔などもあり本格的な寺院として知られていましたが、建長元年の火災で消失してしまったと言われています。
文永3年に入り三十三間堂のみが再建され今の形になりました。

三十三間堂の特徴

三十三間堂

三十三間堂の一番の特徴とも言えるお堂内の柱間は、33もあるとても珍しい建築に特徴があります。
外側から見ると柱間は35になり内側と外側で本数が変わります。
特徴はこれだけではなくて三十三間堂のメインになる本堂は洛中の中でも2番目に古い、京都を代表する歴史的な建造物として知られています。
かつて再建された時は色彩豊かな装飾があったと言われていますが、現在では確認することができません。
修理を行う時にわかったもので、文永の時代には今とは違う三十三間堂が楽しめたのではないでしょうか。
本堂は地上約16m、奥行き約22m、南北約120mにもなるとても大きなもので、ゆっくりと時間をかけてみて回ると三十三間堂の魅力をより実感できるはずです。

三十三間堂の見どころ

三十三間堂 千手観音

三十三間堂内には重要文化財にも指定されている「千体千手観音立像」が1001本も存在していることです。
すべてが御本尊になり、千手観音には1体につき40本の手があると考えられており、25個の救いが働いていると考えられています。
40本×25本で1000の救いがあることから、今の千手観音の数になりました。
とても神秘的で1体ずつ異なる顔を見比べられるのも三十三間堂ならではです。
これだけの数の仏像が並んでいる場所は三十三間堂以外にはありませんよね。
なんでもずっと観音様を眺めていると「会いたい人の顔をした千体千手観音立像に会える」と言われており、とてもありがたい観音様でもあるのです。

三十三間堂

他にも豊臣家によって作られた重要文化財の「南大門」や風神雷神のモデルとなった「風神・雷神と二十八部衆」などがあります。
また三十三間堂ならではの不思議な謎と言われているご利益スポットがたくさんあり、見どころも多い場所です。

〇棟木の柳(むなぎのやなぎ)
 昔から三十三間堂は頭痛が治る寺として知られており「頭痛山平癒寺」とも呼ばれています。

〇夜泣泉(よなきせん)
 子供の夜泣き封じに良いとされています。お地蔵様によだれかけを奉納し、1週間後に持って帰り、子供の枕の下に敷くと夜泣きが直ると言われています。

〇法然塔(ほうねんとう)
「南無阿弥陀仏」の文字がいしに刻まれ、名号石とも呼ばれています。

三十三間堂 京都

〇通し矢(とおしや)
江戸時代には通し矢の舞台となったことでも知られ、本堂の西側軒下で矢を射り、諸藩が命がけで競い合ったと言われています。
今でも1月中旬になると特設会場にて三十三間堂大的全国大会が行われています。

境内もとても広いので十分に観光を楽しんでください。

三十三間堂の基本情報

住所:京都府東山区三十三間堂廻り町657
電話番号: 075-561-0467
アクセス:JR京都駅から市バスで10分(100・206・208系統「博物館三十三間堂前」下車
京阪七条駅から徒歩7分
三十三間堂 公式サイト